2006年5月号 GLOBAL [グローバル・インサイド]
顔のほかは全身を覆う「ジルバブ」と呼ばれる伝統服を着たいという英国在住イスラム教徒の女子高生が、「学校の制服規定でジルバブ着用を禁止しているのは宗教を公的に表明する自由を侵害している」として起こした訴えが、英国の最高裁にあたる上院裁判所で敗訴になった。 訴訟を起こしていたのは、ロンドン郊外にある公立のデンビー高校に通う17歳の女子高生。この高校ではジルバブは禁止でも、イスラム教系の生徒やヒンズー教、シーク教の生徒のために「シャウワー・カメーツ」と呼ぶ特別服の着用を認めており、上院裁判所は「(現行の)制服規定はイスラム教に配慮している」と判断、生徒の主張を支持して欧州人権規約違反だとした昨年の控訴院判決を破棄した。 フランスでもリセ(中学)でイスラム服着用を禁じたことが憲法違反かどうかで大論議になったが、実質的にイスラム教原理主義を牽制し ………
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