住友信託とどう向きあうか

2006年6月号 連載 [CHALLENGER]

  • はてなブックマークに追加

「収益基盤の強化が第一義で再編は当面考えていない。住宅ローンやノンリコース(非遡及型)融資など社会の銀行に対するニーズの変化に合わせてこれまで先手を打ってきた。存在感ある信託銀行として生きていければ」。三井トラスト・ホールディングス(HD)次期社長に就任する田辺和夫氏は内定会見で自力での生き残り方針を強調した。 旧三井信託銀行時代から「田辺の前に田辺無く、田辺の後に田辺無し」と言われた本命が遂に名実ともにトップに就いた。これまでは、麻布自動車などバブル時代の闇紳士も絡んだ不良資産処理の重圧により、株価が額面割れした97年の破綻間際まで追い込まれた経営危機や、旧さくら銀行による吸収を回避するための中央信託銀行との屈辱の合併劇、その後の公的資金の大量注入による事実上の一時国有化状態の苦悩など、共に苦労を分かち合ってきた「戦友」、古沢熙一郎三井ト ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。