2006年6月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]
新日本製鉄が、住友金属工業、神戸製鋼所との経営統合を真剣に検討し始めた。インドのミタル・スチールの買収攻勢から身を守るため、資本提携先の住金、神鋼と統合すれば、世界シェア(05年、粗鋼ベース)は4・8%と、ミタル(4・4%)やルクセンブルクのアルセロール(4・1%)を上回り、質量ともに世界一の鉄鋼メーカーの地位を回復。ミタルからの被買収リスクも回避できるからだ。 新日鉄の05年の粗鋼生産量は3291万トンで世界第3位。買収に次ぐ買収で急成長した世界最大の、ミタルの4989万トン、欧州勢が合併してできた第2位のアルセロールの4665万トンに水をあけられている。新日鉄は自動車用鋼板など高級鋼材の製造技術では自他ともに認める世界一だが、典型的な装置産業である鉄鋼業界では規模の利益がものを言う。鉄鉱石や石炭など寡占が進む資源大手との価格交渉のためにも、規模拡大は急務 ………
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