2006年6月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]
わが国が世界をリードするロボット産業で、熾烈な特許戦争が繰り広げられている。犬型ロボット「AIBO」や二足歩行型の「QRIO」が人気を集め、この分野で先行しているかにみえたソニーが今年1月、ロボット事業からの撤退を決めたのも特許がカギだった。 撤退について同社は「選択と集中」の一環と説明しているが、水面下で繰り広げられたホンダとの特許バトルに敗れたことが最大の理由だ。 独自開発の人工知能システムにより、飼い主に応じて性格やクセを憶えるAIBOは世界的な人気製品だった。エンターテインメント分野で培ったノウハウを産業分野にも応用する構想を描きはじめた矢先、ソニーが事業を打ち切ったことには多くの関係者が首をかしげた。実際には、制御プログラムなどキーテクノロジーの特許を保有するホンダに太刀打ちできない、との判断がそうさせたらしい。 世界初の二足歩行型ロボ ………
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