「一歩先へ」の福井日銀。政府と軋轢覚悟で一段と前のめりに。
2006年6月号 BUSINESS
3月9日に量的緩和政策を解除した日銀の「前傾姿勢」が、一段と強まってきた。 本誌『FACTA』が政府・日銀双方の関係者から得た情報を総合すれば、市場が注目するゼロ金利政策の解除は、「夏場」どころか、早ければ6月14、15日に予定される次の金融政策決定会合で決まる可能性すら出てきた。 解除が強行された場合、政府との軋轢、市場が受ける衝撃は、相当なものになるだろう。「すべては福井俊彦という人物のキャラクターによるものだ」 3月の量的緩和解除をめぐる騒動の顚末を、政府高官は苦笑交じりに振り返った。「4月解除で間違いない、と勝手に思いこんでいたのが財務省。そのスキを福井総裁が突いた。首相官邸をはじめ政府側の反対を押し切って、予算委員会の開会中である3月に決定すれば、歴史に残る『名総裁』への道が開かれる――。そう判断したのだろう」 3月解除に難色を示した政府部内 ………
オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。
FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。