2006年6月号 GLOBAL [グローバル・インサイド]
パナマ政府は4月24日、ようやくパナマ運河の拡張計画を発表した。1999年にアメリカから返還されて以来、手狭になった運河の改修・拡張が焦眉の急だったが、財政の弱体なパナマが巨額の建設費負担に耐えられるか、そのプロジェクトの運営が可能かなど国内で議論があり、なかなか成案がでなかった。このほどまとまった計画案によると、総工費52億5千万ドル(約5900億円)、竣工は2014年の予定。来年、国民投票にかけて賛成を得たうえで着手するというものだ。 大西洋と太平洋の82キロの地峡を開削したパナマ運河は、1914年に開通してから92年を経過した。現在は年間通航が1万3千隻、通過する総貨物量が1億8800万トンに達しているが、北米東岸と西岸を結ぶ輸送ルートのみならず、アジアと中南米市場間の貿易も急増し、運河外に通航待ちのコンテナ船が列をなす渋滞が多い。 現在は往復2レーンがあって5 ………
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