2006年6月号 DEEP [ディープ・インサイド]
中国で儒教思想(儒学)が復興し始めた。シンガポールの聯合早報紙などが報じたところによると、昨年末から胡錦涛国家主席(党総書記)らが「社会主義の屈辱への汚名をそそぐ」と、イデオロギー立て直しに力を入れ始めたのと歩調をあわせて、党宣伝部が儒学復興のキャンペーンを開始。当局主導で「孔子国際文化記念日」などのイベントも開かれて、儒学は「国学」と呼ばれるようになっている。 2010年までの「第11期5カ年計画」の骨子として政府は「調和ある社会(和諧社会)」の建設を掲げたが、これに足並みを揃えるように学術界で「儒学の復興」が叫ばれるようになった。教育部(文部科学省に相当)は小学校に儒教文化課程を設置し始め、500万人を超える小学生が学んでいるほか、中国全土の18大学に儒教思想研究の拠点が設置された。 儒教ブームは企業にも及びそうで、北京大学哲学系は企業経営者 ………
オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。
FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。