「管理経営」の閉塞に「夢」で反旗
2006年7月号 連載 [経営者のひきだし 第3回]
「人は誰一人として、自分をあきらめてはいけない」 ホンダの創業者・本田宗一郎さんは、研究開発の壁にぶつかった社員たちを、そう言って励ました。「こんなものをつくろう」「こんな会社にしたい」――常に「夢」を語り、その実現に向けて先頭に立った。 経営者たちがそんな夢を語らなくなって、何年もたつ。代わりに、事業のリストラや効率化など、管理型の経営目標ばかりを耳にする。「管理経営」は、かつて一世を風靡した「管理野球」と同様に、職場に閉塞感も生む。そこに気づいている経営者は、少ない。 そんななか、「夢」を語り続けていると言えば、この人が際立つ。 福井威夫さん。 本田さんから続いて6代目のホンダの技術屋社長。その福井さんが、5月に開いた年央記者会見で、また「夢」への挑戦を披露した。 いわく、「シビック」で実用化しているハイブリッドエンジンを小型化し、1000 ………
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