「お飾り」野中と井植ジュニアが続投。取締役会は揉め事ばかり。ゴールドマンら大株主が愛想を尽かしかねない。
2006年7月号 BUSINESS [企業スキャン]
5月18日に開かれた三洋電機の2005年度決算発表は間が抜けていた。通常、記者会見は開始直前に発表者が姿を現し、おもむろに始まる。しかしこの日、社長の井植敏雅(43)と副社長の前田孝一(58)は経営再建への意欲の表れか10分も前に着席し、報道陣としばらく無言で向き合うことになった。 午後3時。司会者が「決算発表を始めます」と沈黙を破った途端、喜劇が起こった。配布される決算短信が記者の手元に届かず、会見を中断せざるを得なくなったのだ。原因はコピーが間に合わなかったという事務方のチョンボ。前田は席から立ち上がり、敏雅は席に着いたまま苦虫を噛み潰したような表情になった。結局、会見は10分遅れて始まった。 間が抜けている──。三洋には常にそんなイメージがつきまとう。その極め付きが、昨年4月の社長交代劇だろう。創業家の二代目で、20年以上にわたってトップに君臨して ………
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