「研究開発は日本」「資本は日韓」「組み立ては中国」が基本方程式に。
2006年7月号 BUSINESS
5月以降、中国の対日世論は好転の兆しを見せ、韓国でも5月末に地方選で与党が大敗してから対日世論が変わり始めた。中日韓の3国間の政治的なギクシャクはすぐに解けないにしても、経済では中日韓ビジネスの三角連携がより緊密化していくだろう。その流れはもはや後戻りできない地点まで来ており、いずれは政治的な対立も乗り越えるようになると期待できそうだ。 現在、東アジアでは国境を越えた連携(アライアンス)が数多くみられるようになった。巨額投資が必要だと、日本企業は韓国企業と手を組む。技術優位が圧倒的である場合、組み立てなどの手間のかかる工程は中国に持っていく。それが中日韓の“分業”の基本方程式である。 好例が富士ゼロックスだろう。研究開発は日本、主要部品の製造は韓国、組み立ては中国で行うというはっきりした分業体制をとっている。同社の吉田晴彦専務執行役員はパ ………
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