ブラジルに初めて食い込んだ。移動体受信では、欧米方式を蹴散らす圧倒的な高品質。
2006年9月号 BUSINESS
6月29日(現地時間)、日本から地球を半周して竹中平蔵総務相ら政府・民間の放送関係者一行が、ブラジルの首都ブラジリアに飛んできた。迎えるルイス・イナシオ・ルーラ大統領が挨拶に立つ。「サッカーのワールドカップではブラジルが日本に勝ったが、デジタル放送ではウィンウィンになれます」 日本が生んだ地上デジタル放送規格(ISDB-T方式)が、南米の大国ブラジルのデジタル放送規格として正式採用され、この日はその調印式だったのだ。終始なごやかなムードだったが、日本方式の規格が海外で採用されたのはこれが初めて。ここまで来るには、舞台裏で米欧との激しい争奪戦を勝ち抜かなければならなかった。 日本がブラジルにクサビを打ち込んだ意味は大きい。同国はデジタル放送開始を2008年初頭に予定しており、約10年かけて完全デジタル化をめざす。放送機器市場の新規需要は2~3兆円に達す ………
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