「指定管理者制度」は打ち出の小槌に非ず

2006年9月号 連載 [LOCAL EYE]

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 自治体設置の公共施設運営を民間に開放する「指定管理者制度」が施行されて、9月で3年を迎える。この間に全国で3千を超す施設の運営に民間企業が参入したが、問題点もいろいろと浮かび上がってきた。指定管理者を公募しない、公募しても選考は見せかけで候補者は既に決まっている等々、自治体に問題があることが多いが、民間側に非があるケースもある。最近、増えている指定管理者の途中撤退もその一つだろう。 自治体業務の請負ビジネスで業容を拡大する大新東。奈良県の山あいのある村で観光ホテルの運営を昨年4月に受託したが、「採算がとれない」として1年足らずで手を引いてしまった。遠因には同社経営陣の交代があるといわれるが、村側には割り切れぬ思いが今でもある。 宮崎県都城市でも米の粉を原料にした米粉パンで知られる大阪の会社が新設のパン製造体験施設の運営に乗り出したが、こち ………

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