2006年11月号 連載 [メディアの急所]
名古屋地裁は9月8日、道路交通法違反の罪(無免許飲酒運転)で、中日新聞社員の田島真一被告に、懲役10カ月(執行猶予3年)の判決を下した。田島氏は生活部の記者だった今年3月3日、それ以前に事故を起こして免許取り消し中だったにもかかわらず、名古屋市内の飲食店でワイン4本を飲んで運転、検問に引っかかった。 判決では「常習性がある」「悪質」と厳しい言葉が並んだ。NHKと朝日新聞は実名で報じたが、中日は匿名報道。しかも、9月初めに起訴され、事件が明るみに出るまで、この件を一切報道しなかった。「赤切符」だったことと、事故ではないというのが主な理由だが、社内処分は「身内に甘い」と見られても仕方ない「停職3カ月」と記者職からの異動といった程度だった。 このため、社内からも批判が出て、疑惑のまなざしを向けられた。なぜなら、この田島氏は中日の元編集局長で役員待遇論説 ………
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