2千億円買収のダヴィンチ・ショックに加え、バラまき政治復活に沸くゼネコン・不動産業界。
2006年11月号 BUSINESS
10月3日、総合不動産第5位の野村不動産ホールディングスが東証1部に上場した。売買代金が1900億円を超える大商いとなり、初日終値は公募売り出し価格を18%(620円)上回る4120円。時価総額は6152億円に達し、業界4位の東急不動産(6016億円)をいきなり追い抜いた。上場数日前から「マンションだろうが、オフィスだろうが、時流に乗っている不動産銘柄はおしなべて買い」(有力外資系証券の幹部)と鼻息荒くまくし立てる声が聞こえてきた。バブル期を彷彿とさせる強気の背景は、9月半ば以降立て続けに起こった出来事。すなわち「基準地価の反転」「ダヴィンチ・ショック」「安倍政権の組閣人事」の「3大事件」である。 国土交通省が9月19日に発表した2006年7月1日時点の基準地価。東京、大阪、名古屋の3大都市圏の平均地価が1990年以来、16年ぶりに上昇した。不動産の高値売買のリード役はオフィス ………
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