2006年11月号 GLOBAL [グローバル・インサイド]
日本で製造されたマックスファクターの化粧品「SK-Ⅱ」に使用禁止の重金属が含まれていると、中国の広東省検疫部門や国家品質監督検験検疫総局(AQSIQ、質検総局)が指摘した騒動は、5月29日から日本が残留農薬規制強化策「ポジティブリスト制度」を実施、中国からの輸入農産物の検査強化に対して“意趣返し”に出たものである。安倍内閣発足直後、北京の政府関係者が「中国は日本と農産物でちょっと喧嘩しているので、化粧品でお返しした」と認めた。 しかし、SK-Ⅱは日本製とはいえ、マックスファクターの親会社P&G(プロクター・アンド・ギャンブル)はアメリカ企業である。とんだおかど違いなのだが、それを知らずに広東省の検疫の役人がいやがらせをし、AQSIQまでウェブサイトに載せたのだ。SK-Ⅱは日中農産物摩擦のとばっちりを食ったかたちになる。 大国アメリカとはことを構えたくない中国政 ………
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