「教育現場」で子どもに語る
2006年11月号 連載 [経営者のひきだし 第7回]
「心身の独立を全うし自から其身を尊重して人たるの品位を辱めざるもの、之を独立自尊の人と云う」 福沢諭吉翁が亡くなる1年前の1900年に発表された29条からなる『修身要領』の第2条だ。「独立自尊」の精神を、明確に説いている。この『修身要領』は、福翁が開設した慶応義塾の教育理念として、高弟たちに編纂させた。 このところ、国家観から教育論まで「国の在り方」を口にする経営者が増えている。時代の気分を反映している、と言えるのだろう。その中で、福沢諭吉翁に話が及ぶことが目立つ。とくに「独立自尊」という言葉が好まれている。それを、しばしば引用する一人が、この人だ。 北城恪太郎さん。 日本IBMの会長で、経済同友会の代表幹事。いま「物言う財界人」として、教育改革にも論陣を張る。 北城さんは、めったに怒らない。それは、子どものころかららしい。中学校や高校の同級生ら ………
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