2006年12月号 DEEP [ディープ・インサイド]
島根県の中央部に位置する人口4万人余の大田市。雇用の拡大対策や少子高齢化に悩み、駅前通りは「シャッター商店街」。ところが、この寂れた街に最近、明るい話題が生まれた。戦国時代に毛利氏と尼子氏が奪い合ったことでも知られる「石見銀山」は同市にある遺跡。来年夏、その遺跡がユネスコ(国連教育科学文化機関)から国内で14番目の世界遺産に指定される可能性が出てきたのだ。 大田市は、世界遺産登録を機に観光客の大幅増を目論む。冷え込む一方の地域経済の活性化につながる「千載一遇のチャンス」(竹腰創一市長)と意気込み、道路の拡張やガイダンス施設の建設などインフラ整備に余念がない。ただ、悩みの種は宿泊施設の受け入れ能力。世界遺産目当ての観光客を泊める宿は、近くの「三瓶温泉」に旅館4軒(定員411人)、「温泉津(ゆのつ)温泉」に13軒(同413人)といった程度なのだ。「かん ………
オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。
FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。