兵庫県との密月崩れた神戸製鋼所の憂鬱

2007年1月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]

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 数年前までは青息吐息だった神戸製鋼所は、最高益を更新するなど業績絶好調なのだが、役員陣の顔にはいまひとつ精彩がない。それは、本社と主力工場があり、密月にあった兵庫県との関係がぎくしゃくし始めているからだ。同社首脳は「憂鬱でたまらない」とこぼす。 事の発端は加古川製鉄所などでの「煤煙データ改ざん問題」。基準値を超える汚染物質を含んだ煤煙を長期にわたって排出したうえに、行政に報告する測定データを改ざん・捏造していたことが発覚した。  これに井戸敏三知事が激怒し、粉じん飛散防止対策を強く求めた。神鋼は12月、総工費約20億円を投じ、加古川製鉄所で2キロ以上にわたって防塵ネットを張る工事に着手。石炭ヤードなどにもネットを張るが、それでも井戸知事は「まだ不十分」と納得がいかない様子。「ネットではなく、カバーですべてを覆ってしまえ」と強硬だ。「今の神 ………

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