2007年1月号 POLITICS [ポリティクス・インサイド]
中川秀直自民党幹事長と厚生労働省幹部を竹中工務店(竹中統一社長)が接待した宴席が一部メディアで暴露されたことで、野党筋は国家公務員倫理法違反の疑いがあるとして同省幹部を追及する姿勢を見せている。
問題の宴席は06年6月26日、東京・高輪プリンスホテル内の日本料理店「高縄亭」で密かに行われた。参加者(肩書は当時)は、中川秀直自民党政調会長、西村晴成同議員秘書、大塚義治日本赤十字社副社長、鈴木敏夫竹中工務店役員補佐、(以下、厚労省)辻哲夫厚生労働審議官、中村秀一社会・援護局長、水田邦雄保険局長、阿曽沼慎司官房長、磯部文雄老健局長、福井和夫医薬食品局長、渡辺芳樹年金局長、塩田幸雄政策統括官、松谷有希雄医政局長、中島正治健康局長ら16人にのぼる。 国家公務員倫理法に基づく倫理規程は利害関係者からの供応接待を固く禁じている。さらに利害関係者と会食する場合、自己の飲食分を支払った場合でも、1万円を超える時はあらかじめ倫理監督官への届出義務を課している。
先の宴会は竹中工務店の東京本社がセットし、飲食代のかなりの部分を負担したことが明らかになっている。「旧知の仲」(厚労省人事課)という中川幹事長と大塚日赤副社長(元厚労省事務次官)、鈴木役員補佐ら宴席人脈が絡む厚労省関連施設や国立病院の談合疑惑が表面化しないとも限らない。