金融庁が最後通牒。社長が引責を拒む東京海上も落城寸前。
2007年1月号 BUSINESS
業界ぐるみの保険金不払い問題で、損害保険各社は底の見えない泥沼に陥った。業を煮やした金融庁は「最後通牒」を突き付け、12月8日に自動車保険に関する社内調査の完了期限を約束させた。07年2~4月にかけて、各社は不払いの全容を順次公表し、首脳の一斉引責辞任という代償を支払う雲ゆきだ。2005年2月の富士火災海上保険による不払い公表から2年が経つのに、損保業界は社内調査から逃れられない。 05年9月、金融庁は損保全48社に対して保険金不払いの実態について報告を要求。このうち26社が18万件、総額84億円に上る不払いを報告し、同庁は業務改善命令を発動した。 各社は改善計画を提出したが、その後も不払いの追加発覚が後を絶たず、今年6月に損害保険ジャパン、7月には三井住友海上火災保険が全支店で一部業務停止、事実上ほとんどの保険商品販売の禁止という異例の厳罰が下された。保険料 ………
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