親会社・松下電器の優柔不断で身売り先が決まらない。茨の道の自主再建か。
2007年1月号 BUSINESS
日立製作所がクラリオンを子会社化して以来、先行きの見通しが立たない中堅AV(音響・映像)メーカーの動向が注目を集めている。その焦点が日本ビクターだ。2006年3月期決算は306億円の最終赤字。同年9月中間決算こそ50億円の最終黒字としたものの、「通期の最終赤字はほぼ間違いない」(証券アナリスト)。構造的赤字体質からの脱却は無理と烙印を押された名門企業に残された道は再編しかないが、そのビクターの幹部社員の間に、ある手紙のコピーが出回っている。「かつてビクターには業績が悪かろうが、松下電器産業には負けまい、ソニーにひと泡ふかせてやろうといった気概がありました。しかし今はどうでしょう。先日、ビクターを訪れた際、社員が口々に『業績が悪くご心配をおかけします』と言うのを聞き、覇気のなさに悲しみを覚えました」
差出人はビクター株52.4%を握る松下電器産業の元 ………
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