「知事摘発ドミノ」検察はどこまでやるか

福島、和歌山に続き宮崎県庁に捜査のメス。身に覚えのある知事、市長らは恐怖のどん底。

2007年1月号 DEEP

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 10月下旬に佐藤栄佐久・前福島県知事が逮捕されてから、わずか50日足らずの間に木村良樹・前和歌山県知事と安藤忠恕(ただひろ)・前宮崎県知事も逮捕された。戦後の長い地方自治の歴史で、刑事事件で逮捕された知事は12人を数えるが、そのうち3人が2006年秋に集中した。前代未聞の「知事摘発ドミノ」だ。 12人のうち金子清・元新潟県知事(政治資金規正法違反、1992年)と、横山ノック・元大阪府知事(強制わいせつ、1999年)以外は、すべて汚職事件。その中で今回の3件が特徴的なのは、知事の汚職摘発に向け、地方談合事件の捜査が突破口となったことだ。 もちろん偶然が重なったわけではなく、下地をつくった人物がいる。06年6月に退任した松尾邦弘・前検事総長である。ある検察関係者は次のように打ち明ける。「経済事件の摘発に力を入れた松尾さんは、総長になって全国の地検に談合の捜査に力 ………

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