ばら蒔きの巨大利権に群がる構図は公共事業そのもの。腐り果てた日本の学界。
2007年1月号 DEEP
科学技術予算が第二の公共事業と化している。同じ公共事業であっても、土建は国内での消費益しか生まないのに対し、科学技術は外資獲得や新産業創出といった大きな付加価値が期待できるため、政府も予算を拡大させる。しかし早くも科学技術予算が、土建と同様に利権にまみれた「談合とボス支配」に病んでしまっている。 大学ではこれまで、「名誉」と「地位」が主な利権だったが、科学研究費補助金(科研費)や他の競争的研究資金など科学技術関連の予算が膨張したことで、利権に「大金」も絡むようになった。 日本の各学会には昔から大ボスなる人物がいて、複数の大ボスがそれぞれ学会に棲み分けて支配してきた。その構図は「親分・子分」のヤクザ社会と驚くほど似ている。学会の中で出世するためには、親分に取り入って可愛がってもらい、走り使いをする。親分の論文の「代筆」をしたり、親分の学 ………
オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。
FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。