ロワイヤル対サルコジ五十歩百歩の危険性

2007年1月号 GLOBAL [グローバル・インサイド]

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 来春のフランス大統領選では、「初の女性大統領に」との期待を集める野党社会党のセゴレーヌ・ロワイヤル元環境相(53)と、与党国民運動連合のニコラ・サルコジ内相(51)の一騎打ちになりそうだが、争点となるマニフェストは似たりよったりで、政策論争は盛り上がりを欠いている。 最新の世論調査(12月1日)ではほぼ五分五分と支持率を分けている。両者とも治安・雇用・教育に焦点を当て、生活に密着したスローガンを並べており、左右を問わず、動脈硬化に陥った旧体制との 「決別」を訴えている。 これまでの仏大統領は「大国フランス」を標榜するドゴール主義を多かれ少なかれ継承してきた。だが、今回の選挙戦では、国家理念を問うようなスケールの大きい論争はみられない。外交は仏大統領の主たる職務とされるのだが、経済の低迷でフランス全体が内向きになっているせいか、欧州連合(EU)な ………

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