「テロリスト狩り」の容疑者が送りこまれる秘密収容所が欧州に点在している。語られざる体験談。
2007年3月号 GLOBAL
アメリカ版「収容所群島(アーキペラーゴ・グラーグ)」――200 1年に起きた9.11同時多発テロ以来、もっとも論議を呼んでいるものの一つが、米国が対テロ戦争の一環として、容疑者を欧州などの第三国に点在する秘密収容所に移送し拘束していた問題だろう。 秘密収容所や拘束された容疑者については、さまざまな情報が伝えられているが、拷問となると明確な証言はほとんどない。その理由は、秘密収容所に拘束され、その後釈放された米国人や非米国人の数はそれほど多くなく、またそのような体験をしたとしてもほとんどの人が、くぐりぬけてきた悪夢を話そうとはしないためと考えられる。 見えざるこの収容所列島は、9.11以前から存在していたのではないか。それを裏付けるのが、セルビアの首都ベオグラードの主要紙ポリティカが昨年12月、国際赤十字社から入手した報告書をもとに掲載した調査報道記 ………
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