2007年3月号 DEEP [ディープ・インサイド]
労使一体で特定候補を応援するという、独特の企業選挙の発祥の地である北九州市で、新日本製鉄の評判がすこぶる悪い。自ら築いた40年来の伝統を破壊したためだ。先の北九州市長選挙で、自民・公明党推薦の元国土交通省幹部、柴田高博氏(57)を応援し、これまで20年間支援してきた北橋健治氏(53、民主・社民・国民新党推薦)の敵に回った。背景には日本経団連の自民党支持がある。三村明夫社長が日本経団連副会長の要職にあり、次の会長ポストを狙う立場からも自民党支持を鮮明にした。東京本社はそれでいいだろうが、たまらないのは八幡製鉄所の関係者。これまで労働組合と一緒に北橋氏を担いできたのに、手のひらを返すことになった。さらに頭を抱えたのは八幡製鉄所の下請け企業群。製鉄所からは「わかってるね。北橋をとるか、仕事をとるか、二つに一つだ」と締めつけられた。表向きは柴田氏支持 ………
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