2007年3月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]
ずさんな衛生管理で経営危機に陥った不二家が山崎製パンの技術支援を受けて再建を進めることになったが、早くも先行きを懸念する声が広がっている。というのも、山崎製パンには1970年代から創業者一族の内紛が繰り返されてきた歴史があり、古参の業界関係者たちの間には「トラブルメーカーの会社が他社を救済することができるのか」と首を傾げる向きが多い。 山崎製パンは飯島藤十郎氏(198 9年死去)が48年に創業し、業界最大手にまで育て上げたが、75年に実弟の飯島一郎氏(現ヤマザキ・ナビスコ取締役相談役)との確執が表面化。大株主の日清製粉やメーンバンクの富士銀行(現みずほフィナンシャルグループ)の仲介で一度は和解したものの、その後、藤十郎氏は長男の延浩氏が社長を務める山崎製パンから損害賠償訴訟を起こされるなど、泥沼のお家騒動が続いた。 96年には製造日付の不正表示が問 ………
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