2007年4月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]
日産自動車が07年3月期の連結業績予想を下方修正し、ゴーン体制としては初の減益決算が避けられなくなった。原因は日米市場での販売不振。同期の世界販売台数は当然ながら当初目標を下回り、せいぜい350万台程度にとどまりそうだ。こうなると、勢い関心を集めるのが「08年度に世界販売420万台」というゴーン日産のコミットメント(必達目標)達成の有無。業界関係者の見方は、士気の低下した今の日産にあと2年で販売台数を70万台も上積みするのは不可能という点でほぼ一致している。コミットメントが未達成に終われば厳しく責任を問われるのが日産のルール。ただ、ゴーン社長本人は業績予想の下方修正後、「台数より収益優先だ」とさかんに周囲に強調して回っている。つまり、2年後に販売計画を達成できなくとも、利益目標さえクリアすれば問題ないとの雰囲気づくりを早くも始めているわけだ。販売低迷 ………
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