2007年4月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]
「わが国初、24時間稼働のコンテナ港」を謳って05年4月開港した北九州市の「ひびきコンテナターミナル」(略称HCT)が危機的な状況だ。HCTの運営会社は北九州市と港湾荷役世界第2位のPSA(元シンガポール港湾局)、同日本最大手の上組、日本通運、新日本製鉄、三井物産など民間16社が出資する三セクだが、今年3月末で約8億円もの債務超過に陥る見通しだ。原因は取り扱い貨物の不振に尽きる。目標の年間25万個(20フィートコンテナ換算)に対して、実績は2年目で10分の1の約2万5千個。今後も飛躍的な改善は望み薄だ。韓国・釜山が年間1千万個(同)という巨大なコンテナ港に育ち、しかも荷役料はHCTより3割安と、圧倒的に強い。このため、新日鉄は4月から運営会社から役員を引き揚げる。運営会社を埠頭会社(荷役会社に貸す管理会社)に衣替えするか、解散して北九州市に埠頭を買い取らせたい考えだ。一 ………
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