2007年6月号 連載 [メディアの急所]
新聞経営を支えているのは購読収入と広告収入だが、ネット広告が雑誌広告の売上高を凌駕するなど、新聞も広告媒体として衰退傾向にある。なかでも経営基盤が弱い地方紙は苦しい。とりわけ首都圏の地方紙はピンチだ。東京に隣接する埼玉は「埼玉都民」と揶揄されるほど地元離れが顕著。その県紙である埼玉新聞はずっと販売減に苦しんできたが、ここへ来てナショナルブランドの広告離れが加速し、経営危機説が広がる始末だ。埼玉新聞の発行部数は、新聞雑誌部数公査機構である日本ABC協会に入っていないため信用に足るデータがない。自称発行部数は朝刊単独で16万部強だが「噂では実売は公称の半分以下。年間売上高が30億円を割り、台所は火の車」と地元業界筋は口さがない。埼玉新聞社は1944年10月に創業。バブル期に不動産、ゴルフ場・ホテル経営で成功した「地産」が買収に乗り出し、オーナーの竹井博 ………
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