根っからの「政局の人」と評される森元首相が「麻生カード」を軸に動き出した。
2007年7月号 POLITICS
「将来、どんな状況になっても派閥として的確に対応できるよう備える必要がある」。根っからの「政局の人」と言われる元首相・森喜朗は周辺にこう語る。年金記録漏れ問題、前農水相・松岡利勝の自殺、そして内閣支持率の急落……。7月の参院選を前に政局が風雲急を告げる中、ダイエットで幾分体重を落とした森の眼光は日に日に鋭さを増している。昨年10月に自民党森派(清和会)の会長を辞し、前外相・町村信孝に禅譲。派閥は町村派に看板替えした。しかし、森が「派閥を支配している」(町村派幹部)という状況は変わっていない。その森は早くも「ポスト安倍」を見据え、自らキングメーカーとなるべく戦略構築に余念がない。胸奥にあるのは、前首相・小泉純一郎の「指南役」になりきれなかったことへの忸怩たる思いだ。
昨年の「ポスト小泉」争いで、世代交代の加速を懸念し、「安倍温存」論を主張。元 ………
オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。
FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。