欧州エネルギー市場で攻勢の「プーチン外交」

2007年7月号 POLITICS [ポリティクス・インサイド]

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対欧関係に軋みが生じているロシアのプーチン大統領は、独仏伊などと個別に天然ガスの長期輸出契約を締結するなど、着々と欧州各国の取り込みを進めている。5月下旬にオーストリアとルクセンブルクを歴訪した際、同行したガスプロムのミレル最高経営責任者が、ガス輸出だけでなく発電事業契約も土産に持ち帰った。6月3日には、訪ロしたギリシャ大統領がプーチン大統領にブルガリア、ギリシャ及びロシアの3カ国でブルガス-アレクサンドロポリス間の石油パイプラインに並行してガス.パイプライン建設も提案するなど、歩み寄りが目立つ。ギリシャ側はブルガリアのブルガスから黒海を経由してトルコに抜けるパイプラインへの連結も示唆しており、実現すればガスプロムが狙う欧州南東部市場への足がかりとなる。一方で中央アジアの天然ガスを欧州に供給する布石も打っている。プーチン大統領が5月上旬にカザ ………

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