パキスタン「ムシャラフ再選」に楔

対テロ戦争の最前線だが、強権政治で支持失う。大統領選と議会選で憲政復活の兆し。

2007年9月号 GLOBAL

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人口1億6千万人、イスラム教国としては唯一の核保有国であり、現在最も政情不安定な南アジア・中央アジア・南西アジアが接する十字路にあるパキスタンで、9月から11月にかけて大統領選と議会の全国選挙という二つの選挙が行われる。結果次第では、1999年の無血クーデター以来、この国を統治してきたムシャラフ政権の命運が定まるばかりか、この国をめぐるグローバルな諸問題も左右されるだろう。グローバルなテロに直面する国際社会は、パキスタンを対テロ戦争の中心プレーヤーと位置づけている。パキスタンは隣国アフガニスタンでNATO(北大西洋条約機構)軍やISAF(国際治安支援部隊)と協力し、アル・カイダやタリバンの残党を掃討するため、北西辺境州に隣接する連邦直轄の部族地域に8万人のパキスタン軍を常駐させている。しかし、パキスタン国内でもテロ問題は悪化の一途をたどっている。7月10日 ………

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