2007年9月号 GLOBAL [グローバル・インサイド]
台湾の陳水扁・民進党政権が、南太平洋島嶼国に対して文化外交攻勢を活発化させている。今も台湾と外交関係を維持している国が多く、中国の外交攻勢に対抗してつなぎとめる目的があるが、台湾先住民族との言語的共通性を利用して、台湾アイデンティティーの非中国性を強調し、08年総統選の基盤を固める狙いもありそうだ。英BBC放送によると、台湾は7月、南太平洋地域の同盟国6カ国やフィリピンとともに「南太平洋島嶼文化保護フォーラム」を設立した。背景には、台湾との外交関係が長いソロモン諸島が中国になびきそうなことがある。親台湾派の首相が4月に当選したものの、反対陣営に台湾からの政治献金を攻撃されて総辞職、台湾当局者の間では「次に関係を切られるのはソロモン」との危機感が高まっている。より重要なのは、中国との文化的差別化戦略の意図。フォーラム設立式典で陳水扁総統は「台湾の ………
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