大物財界人を揃え成長力戦略の目玉作り。成否は首相の指導力にかかっている。
2007年9月号 POLITICS
参議院選挙で歴史的大敗を招き、瀬戸際に追い込まれた安倍首相は、経済成長戦略の加速で巻き返そうと必死だ。焦点は、製造業と並ぶ「双発の成長エンジン」とされながら、欧米などに比べると見劣りするサービス産業のてこ入れである。首相の縁戚にあたるウシオ電機会長らを後ろ盾にし、首相は起死回生の勝負に出ようとしている。「反省すべき点は反省しながら、経済成長を進めて景気回復を国民に実感してもらう。その使命を果たすことが私の務めだ」続投を決めた安倍首相は、こんな発言を繰り返す。口調からは、経済成長の加速を実現すれば、国民の支持をいずれ取り戻せるという信念がうかがえる。参院選では、構造改革の痛みが出た地方の1人区で目を覆うほどの惨敗を喫した。それゆえに、「改革の影に光を当てる必要がある。これまで目指してきた政策の方向は正しい」と首相は意を強くしているという。 ………
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