2007年9月号 連載 [手嶋龍一式INTELLIGENCE 第17回]
「民主党が従来から反対している法案に今度だけ賛成するはずがない」久々に政局の檜舞台に躍り出た民主党代表、小沢一郎が漏らしたひとこと。それは与党が参議院で多数党の座を逐われた苦い現実を安倍内閣に存分に味わわせるものだった。海上自衛隊は、アフガニスタンで戦われている対テロ戦争に加わっているアメリカなど多国籍軍の艦艇にインド洋上で給油を続けてきた。こうした日本の支援活動の拠りどころとなってきたのがテロ対策特別措置法だが、11月には期限切れを迎えてしまう。参議院選挙で民主党を第一党に躍進させた小沢一郎は、テロ対策特別措置法の延長に反対する意向を明らかにした。アメリカ海軍の洋上補給線を絶ってしまうのか――冒頭の小沢発言は、同盟国アメリカの眼にそう映りかねないものだった。J・トーマス・シーファー駐日アメリカ大使の動きは素早かった。小沢一郎に面会を求めて ………
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