国際協力銀行総裁の勇退は安倍首相への意趣返し?

2007年9月号 POLITICS [ポリティクス・インサイド]

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国際協力銀行の篠沢恭助総裁が9月30日の任期切れ後の進退について「私がもう少しやったほうがよいという気持ちは一切ない」と述べ、続投しない考えを示した。国際協力銀は来年10月に業務を分離し、国際金融業務は日本政策金融公庫に統合される。それまで篠沢総裁が「つなぎ」で残るという選択肢もあったのだが、篠沢氏が自ら勇退を宣言したことで、安倍首相は後任の人選に頭を悩ませそうだ。官僚の天下りを許さない首相が財務官僚を後任に据える可能性はまずない。だが、民間人を事実上任期が1年しかないポストにあてがうのはあまりに失礼だ。NHKの経営委員長に就任した古森重隆・富士フイルムホールディングス社長のように、財界の安倍シンパなら無理を聞いてくれるかもしれないが、野党から「仲良しばかり選ぶ」と批判される。国際協力銀の総裁は国会同意人事ではないが、野党を全く無視して決めるわ ………

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