「麻生に騙された」。安倍の「自爆テロ」が自民を解党的混沌へ引きずり込んだ。半年以内の総選挙で大敗するだろう。
2007年10月号 COVER STORY [幕あける「政界大乱」]
安倍晋三の退陣表明は、自民党を解党的混沌の淵へ引きずり込んだ。今度の総裁選では、前首相・小泉純一郎の個人芸によって封印されていた派閥政治が息を吹き返し、これに小泉郵政解散で大きく進んだ世代交代の波がぶつかったが、新政権はこのせめぎ合いを引きずっていかざるを得ない。求心力を持てないまま、遅くとも半年以内に解散・総選挙に追い込まれ、大敗を喫するだろう。政界大乱の幕が上がったのだ。より精確に見るなら、安倍が辞任に至った深層において、すでにそれは始まっていた。誰もが「唐突」と受け止めた9月12日の辞任表明に、幹事長・麻生太郎だけが驚かなかったことに、それが表れている。麻生はその前日と前々日、安倍から辞意を伝えられながら、「今はそのタイミングではない」と押し止めていた。「禅譲」を当然視していた麻生自身に、「ポスト安倍」の準備がまだ十分でなく、政治日 ………
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