2007年10月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]
未成年者が自動販売機でたばこを買えないようにするICカード「taspo(タスポ)」の導入をめぐって、たばこの小売業者から「負担増は困る」と反対の声が上がっている。「taspo」は社団法人日本たばこ協会が導入を進めているもので、すでに鹿児島県などで実証試験を終え、来年2月から順次、全国で展開することになっている。日本たばこ協会に運転免許証など身分を証明する書類の写しと顔写真を送ると、カードが発行される仕組み。ただし、全国に50万台以上あるたばこの自販機に新たにカード読み取り機を配備しなければならないなど、初期費用だけでも1千億円近くかかり、毎年の維持費も100億円程度が見込まれる。たばこ会社が設置している自販機はその会社が負担することになるが、小売店は1台当たり10万円程度の投資が必要で、さらにたばこ会社が価格に転嫁すれば、売れ行きにも影響が出かねない。小売業 ………
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