2007年10月号 連載 [人事 HUMAN FACTOR]
参議院で与野党が逆転し、民主党が第1党になったことによって福井日銀総裁の後任は財務省出身の武藤敏郎副総裁が有力になった。民主党の了承がなければ日銀総裁を決められなくなったため、財務省が民主党に「武藤総裁」を働きかけ始めた。これで竹中平蔵前総務相の目は完全になくなった。元大蔵次官の斎藤次郎氏や「ミスター円」の榊原英資元財務官らは、小沢一郎民主党代表と極めて近いといわれる。こうしたOBの持つ民主党人脈を利用して根回ししている。また、武藤氏については「福井さんと金融政策に対する考えは同じ。適任」との声が経済界から上がっており、「武藤日銀総裁」の実現は民主党の出方次第だ。 ………
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