2007年12月号 連載 [RELIGIOUS WORLD]
「坊主丸儲け」という品のよくない言葉がある。楽して実入りのよい金儲けを指すが、僧侶に対する世間の見方を示す俚諺(りげん)として興味深い。宗教教団にとって金にまつわる問題は、性と並んでとかく色眼鏡で見られがちな領域だ。事実、不正経理など金銭スキャンダルは後を絶たない。しばしば人々の口の端に上る不満といえば、宗教法人に対する税制優遇が気に入らないということだろう。これは、世間がなんと言おうと教団にとって死活問題のようで、宗教連合組織の勉強会というと、税に関するテーマがやたら目につく。実際、それを踏まえて政治に対するさまざまな働きかけもなされている。例えば先月、仏教や神道、キリスト教の各団体で構成する日本宗教連盟(日宗連、杉山一太郎理事長)は、自民党に「平成20年度税制改正に対する意見書」を提出した。10月25日付の新宗教新聞によると、日宗連は、公 ………
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