自らの変化促す「神の声」
2008年1月号 連載 [経営者のひきだし 第21回]
世の中に大きな貧富の差があり、何事も勝者と敗者が生まれることを知ってしまった人間たちに、静かに「和解と対話」に向かうことは、至難の業だろう。だからといって、「Winners take all」――勝者が、すべてを手に入れるといったウォール街流の競争至上主義が、21世紀の「幸福のバイブル」であるのか。いま、世界のあちこちで、長期的視点での問い直しが始まっている。11月、インド西海岸の商都・ムンバイから車で約5時間のパンチガーニの村で、同国と日本の国際ICという組織が「グローバル化する世界におけるアジアの役割」と題する会議を共催した。ICは非政府組織(NGO)。「Initiatives of Change」(自発的な変化)の略で、本部はジュネーブ、世界各地に地域組織がある。会議の参加者は、19カ国から企業人や政府関係者、ジャーナリストや市民団体代表ら約160人。日本人も約20人いたが、その中に唯一 ………
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