野村HD――古賀社長退陣説の「根拠」

サブプライムで吹っ飛んだ1400億円。メリル出資話でも機を逸した。「リスクとらぬリスク」に国内営業は鼻白む。

2008年2月号 COVER STORY [企業スキャン]

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2007年12月13日付の日本経済新聞朝刊は、兜町をドキリとさせた。日経広告局が企画した就職特集に、野村ホールディングス(HD)が1ページ大の全面広告を載せたからだ。それだけなら驚かないが、社長兼CEO(最高経営責任者)の古賀信行が、「どのように働けるのか」にこだわれ――というキャッチコピーのもと、大きな写真で自らの就職時代を語っていたのである。「古賀社長、辞める気では?」あるOBはそう思った。見ようによっては、この広告は次世代へのバトンタッチを意識した遺言のようだからだ。中近東やブラジルへ出張した若き日の写真をちりばめ、07年3月に自ら定めた「ミッション・ステートメント」まで掲げている。2週間前まで同じ日経の「私の履歴書」連載を1カ月間続けていた元会長、田淵節也にならった古賀版の「履歴書」にも見える。だが、就任から丸5年を迎えるこの6月で社長を退くという観測 ………

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