エーザイ巨額買収は「焦土作戦」か

がん治療薬の強化の狙いもあるが、ワンマン経営ゆえの「荒業」に業界も唖然。

2008年2月号 BUSINESS

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国内製薬4位のエーザイの戦略が俄然注目を集め始めた。昨年12月、がん関連領域で新薬やその候補を持つ米MGIファーマ(米ナスダック上場)を約4300億円で買収すると突如発表。国内の製薬企業の米企業買収額としては過去最高額となるからだ。また、昨年3月にはがんの抗体医薬に強いバイオベンチャーの米モルフォテックも約400億円で買収すると表明している。武田薬品工業やアステラス製薬など国内大手が苦手としており、最近になって恐る恐る手をつけ始めた「がん領域」。そこに国内4位メーカーが果敢にも大きく舵を切った。エーザイの07年9月中間連結決算での売上高は前年同期比14%増の3628億円。経常利益は過去最高を更新して15%増の595億円と、業績は好調だが、半期分の売上高にも相当する買収だけに業界関係者の多くが驚いた。これまでの国内製薬企業が投じてきた買収額とも一桁違う。しかも、買収 ………

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