2008年2月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]
3月期末を控えて新生銀行に不穏な気配が漂い出した。新生銀のような公的資金注入銀行には、その純利益が金融庁に提出した計画値を2年連続で3割以上下回ると経営者のクビが飛ぶ、いわゆる「3割ルール」が設定されている。新生銀は07年3月期決算が計画を3割下回っており、今期も予断を許さない。仮に3割ルールが発動されれば、経営トップのティエリー・ポルテ社長は真っ先にクビだが、銀行界が注目しているのは、杉山淳二会長の処遇だ。杉山会長は旧三和銀行で経営企画部門を歩んだエリートバンカー。現在は新生銀のトップではないものの、業績悪化の元凶となった消費者金融部門の責任者だっただけに連帯責任は取らされそうだ。この点は本人も強い危機感を抱いているようで、3割ルール発動の可能性が高まるや、「杉山会長は独断で三井住友銀行に身売り話を持ち込んだ」(新生銀行OB)とされる。「その目論 ………
オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。
FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。