念願の次世代高速無線の免許を獲得するも、加入者減など経営はジリ貧、ぬか喜びか。
2008年2月号 BUSINESS
昨年12月21日は、PHS(簡易型携帯電話)専業のウィルコムにとって記念すべき日になっただろう。弱小ながら、NTTドコモやソフトバンクなど競合3陣営と争って、二つしかない次世代高速無線の免許枠をKDDIとともにもぎ取ったからだ。しかし、ウィルコムの株式の6割を握る筆頭株主、米投資ファンドのカーライルは素直に喜べないという。それはなぜか。次世代高速無線の通信速度はADSL(非対称デジタル加入者線)並みの毎秒20メガビット以上で、移動中の車や電車でも高画質動画がスムーズにやりとりできる。当選したKDDIを含む3陣営は、米インテルが主導する「WiMAX(ワイマックス)」規格で免許獲得を目指したのに対し、ウィルコムは現行PHSの発展版である「次世代PHS」で申請した。各社の事業計画を審査する総務省や電波監理審議会のウィルコムへの評価は高かった。ワイマックスの実用化に向けて新たに基地 ………
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