2008年3月号 GLOBAL [グローバル・インサイド]
麻生太郎元外相が唱えた「自由と繁栄の弧」が早くも忘れられかけているが、その目玉だった中央アジアの「回廊」構想が、中央アジア自らの手で実現されようとしている。この地域の8カ国で構成されるCAREC(中央アジア地域協力)が、187億ドル規模の交通.貿易整備計画(TTFS)をもとに、地域に6つの交通回廊を整備・構築することになったからだ。この計画は東西を結ぶ古来の「シルクロード(絹の道)」だけでなく、南北を抜ける交通網も含む。ロシア、中国、南アジア、中東を陸路で結び、域内貿易手続きなどを簡略化してヒト・モノの移動を円滑化、ユーラシア大陸における主要貿易交通網の形成をめざしている。整備資金は、加盟国と後援機関であるアジア開発銀行(ADB)が折半する予定。TTFSについては07年11月、タジキスタンで開催されたCAREC閣僚会議で加盟各国が合意に達した。ADBは同年12月に、計画実 ………
オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。
FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。