2008年3月号 DEEP [ディープ・インサイド]
名古屋市は昨年暮れ、裏金問題で揺れに揺れた。本庁の5部局と12区役所で、領収書を偽造するなどの手口で、ここ10年間に裏金1億6千万円が捻出されていた。すでに1億円強が使われ残りは保管されていた。裏金の使い道は、その大半がパソコンやイス、保管棚など必要な備品購入にあてられていたが、一部は職員の飲み会や残業時の食事代に化けていた。市民病院では医師が裏金で夜食用の炊飯器、電子レンジ、さらに携帯ゲーム機「ニンテンドーDS」を購入していた。公金意識の欠如も甚だしく、「感覚麻痺」「悪の温床」「無責任」などとマスコミの袋叩きにあった。現在、弁護士らで組織する外部調査委員会が、職員の処分や裏金の返還方法を検討中だが、先月末に出された緊急提言には、再発防止策に職員研修や内部通報制度の拡充といった、おざなりな改善策が並んでいた。一方、市民に代わって追及すべき市議はま ………
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