端末開発の環境共通化で墓穴を掘った。「家族定額」もとんだヤブ蛇で行き詰まるKDDI。
2008年4月号 BUSINESS
「auの庭で。」というKDDIのテレビCMが冷笑を浴びている。新機種で不具合が頻発するなど大チョンボ続きなのに、「さあ家族でauに!」などとひたすら顧客の囲い込みを図る下心丸出しだからだ。「着うた」といい、パケット定額制といい、かつて携帯電話のパラダイムを変える商品設計で巨人NTTドコモに挑戦してきたauが、なぜここまで行き詰まったのか。「端末開発の遅れから新製品が間に合わず、肝心の年末商戦で商機を逃す」――これまでドコモがFOMAで散々泣きをみた悪循環に、KDDIがはまっている。昨年12月の年末商戦で、発売を予定していたau端末3モデルが間に合わず、11月中に「905i」シリーズを7モデルも投入して準備万端だったドコモと明暗を分けたのだ。いったい、KDDIに何が起きているのか。高機能化する携帯端末の開発は年々複雑になり、コストがかさむ一方。労力の大半を占めるソフトの開発負担 ………
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