2008年4月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]
武田薬品工業は今年2月初めに米アムジェンの日本法人とその開発品を最大900億円で買収すると発表した。この動きに対する製薬業界の反応は二分している。買収の効率性という点は評価されている。武田の買収はこれまで、米国や英国のベンチャー企業に限定され、買収額も数百億円レベルだった。今回の買収額も武田が持つフリーキャッシュの約20分の1だが、その金額で世界トップのバイオファーマ企業であるアムジェンの魅力あふれる開発品目を入手できたことは特筆に値する。一方、疑問視されるのは買収企業の成長性。武田がアムジェンから譲渡を受けた13の開発品目中、海外での開発・販売権を有するのは1品目のみ。他はすべて日本国内での権利であり、成功しても大きな売り上げ増は期待できない。武田の買収と対比されるのが昨年暮れ、エーザイが4300億円を投じた米MGIファーマの買収劇。これによりエーザ ………
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